製作過程のご紹介 FLOW

木魚が完成するまでの過程

玉斎の木魚は数十年音が変わることなくご利用頂けます。そのためには原木の乾燥は非常に重要となり、2~3年の時間を費やします。
その後に木を削って木魚の形にし最後に7~10年ほど乾燥させて着色の後に完成になります。
その為、ご注文を頂いてからお客様に納品させて頂くにはお時間を頂く事も多く、ご迷惑をおかけしてしまいますが妥協のない木魚をお届けいたしますので何卒ご了承の程、よろしくお願いいたします。

伐採したクスノキを最低2~3年寝かせる

クスノキを利用する理由は、割れにくく、大きく生育するからです。
木魚は叩くものになりますので、木目が入り組んで割れにくいクスノキを使用します。また弊社で造る木魚は、最低でも幹の直径が90cmは必要ですので大きく生育するクスノキを使用します。木は切った後でも生きていますので、直射日光を避け2~3年は寝かせないといけません。

木魚の大きさに切り出す

木魚の大きさによって、丸太から切り出す大きさも変わりますが、通常は輪切りの状態から芯を外して3つの塊を切り出します。
芯を外すのは、芯を外した「芯去り」と呼ばれる木魚の方が見た目が綺麗で丈夫な木魚になります。芯が無いことで、芯割れのリスクを避ける事ができ、芯去りの木魚のほうが選ばれやすく、上物と位置付けられます。


木魚の形にしていく

外側を木魚の形に粗く丸く削っていき、木魚の形を彫っていきます。
外側を彫っていく作業の際は、チェンソーを使用して彫っていきます。

木魚の口部分の作成

木魚の口は、できるだけ薄い切口のほうが良い音に仕上がる為、可能な限り薄くするためにノコギリを使用します。
チェンソーを使用すると作業は早いのですが、削れ過ぎてしまい、削り過ぎてしまうと元に戻せません。その為、時間を掛けてでもノコギリで作業する必要があります。

中彫り

中彫りは木魚を乾燥させてから作業すると、木魚が割れる可能性がある為、ここでの作業が大事になります。木魚の口が完成しましたら、口の横の部分からドリルで穴を開け、柄の長い鑿(のみ)で削って砕いて木くずを取り出します。小さな隙間しかありませんので、時間を掛けて繰り返し彫るしか無く、木魚の中も外の丸みに合わせて丸く彫っていきます。

中彫り2

中彫で一番重要なのが、木魚の中に板裏という部分を残しておくことになります。この板裏を高く薄く残せるかで、綺麗な音を響かせるかどうかが決まるので職人の腕が試されます。

鎹(かすがい)の打ち込み

木魚は口に鎹を打って乾燥させています。
中彫りをした状態の木は、放っておくとどうしても口が離れていき音の品質が落ちてしまいますので、それを止める為に鎹を打ちます。鎹を打ちこんでできた穴は、同じクスノキの木を詰めて仕上げます。

木魚の乾燥

木魚の中彫りが終わりましたら、次に木魚を乾燥させます。乾燥させるといいましても、あくまでも自然に乾燥させるだけですので、製造所の2階に保管して、7~10年ほど乾燥させます。こうしてしっかり乾燥させた木は、10年、20年経っても音が変わりません。

仕上げ

外側を綺麗に彫って仕上げをしていき、角を全部取って丸みを持たせ龍の姿を彫っていきます。その後、一番大事な音を付ける工程に移り、最後に木目が見える程度の茶色の着色を付けて完成になります。

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